お住まいの周りに倒木の危険サインがありませんか?
マツクイムシなどで幹が弱くなってくると危険です。倒れる前に予防を!!
アカマツ・カラマツ・シラカバは倒木率が高い木です。
北杜市でも倒木被害が多い倒木。危険サインがあるようでしたら、伐採などの対策が必要です。
アカマツの危険度ステージ分類
アカマツは非常に身近な木でありながら、マツクイムシで枯れてしまったり、雪の重みで折れてしまったりと、倒木の危険性が高い木です。ここでは倒木の危険性を分かりやすくステージ0からステージⅣの5段階に分けました。みなさまの周囲のアカマツをもう一度チェックしてみましょう。
健全なアカマツ
葉の色が濃く、幹もしっかりしています。
ステージ0
アカマツだけでなく植物全般に言えることですが、死期が迫ると子孫を残そうとします。アカマツの場合は「松ぼっくり」がたくさんつきます。松ぼっくりがたくさんつくようになった木は樹勢が弱っている可能性があります。注意して観察していきましょう。
ステージⅠ
中央部の一部の枝の葉の色が変わってきているのがわかりますか?明らかにマツクイムシの兆候で、1年以内にこのアカマツは枯れてしまうでしょう。
ステージⅡ
すべての葉が茶色に代わって、完全に枯れた状態です。今すぐに倒れるものではありませんが、伐採する準備をする必要があります。この段階で、幹にしばしば「ヒトクチタケ」というきのこが発生します。
ステージⅢ
茶色の葉がすべて落ちた状態です。台風などにより倒木する危険性が高まっています。また、枯れていなくても幹が二股になっているものがあります。このような木はその二股部分から裂けて片側もしくは両側が落下しやすいです。どちらも早急に伐採する必要があります。
ステージⅣ
細かい枝も落ちてしまって、太い枝と幹しか残っていません。非常に危険な状態で、台風などでなくても倒木します。大至急伐採することをお勧めします。
いろいろな木の種類
アカマツ(針葉樹)
このあたりで最も一般的な常緑高木の針葉樹。樹高は30mほどにもなります。赤褐色の樹皮が特徴で、雨上がりの夕日に映える姿は美しい。マツクイムシの被害を受けており、北杜市では南部を中心に立ち枯れるものが目立ちます。枯れ木は台風や大雪などで倒れやすく、生きている木でも途中で折れたり、二股で裂けたりすることがあります。
カラマツ(針葉樹)
中国原産のような名前ですが、れっきとした日本特産の落葉針葉樹です。春の芽吹きや秋の黄葉が大変美しいです。八ヶ岳山麓には多く分布しています。根が浅く、台風などにより根こそぎ倒れることがあります。
ヒノキ(針葉樹)
古くから建築材として利用され、植林も多くされてきました。材は強く、台風や大雪でも倒れたり折れたりすることは少ないです。
スギ(針葉樹)
ヒノキ同様に建築材として利用されています。令和元年9月の台風15号では、千葉県内においてスギが多く倒木し、大規模な停電の原因となりました。幹の途中から折れることが多いです。
コナラ(広葉樹)
古くから薪や炭、シイタケの原木などとして利用されており、定期的に伐採されることにより、循環型の里山環境を作ってきました。八ヶ岳、南アルプス山麓の代表的な広葉樹です。台風などにより倒木することは少ないですが、令和元年の台風19号では八ヶ岳周辺においてコナラの大木が倒木しています。
クヌギ(広葉樹)
コナラと並んで里山の代表選手です。コナラより標高の低いところに多く分布します。台風などにより倒木することは少ないですが、やや枝が折れやすい傾向があります。
ケヤキ(広葉樹)
神社仏閣などにも使われる高級建築材です。寿命が長く、天然記念物となっているものもあります。下からよく枝分かれして、特有の樹形になります。台風などにより倒木することは少ないですが、枝が枯れて落ちやすいので、建物の近くにあるケヤキは要注意です。
シラカバ(広葉樹)
白い木肌が美しい高原の代表です。別荘地などにも多く植えられています。標高の高いところほど色がきれいであると言われています。根元にカミキリムシが入りやすく、樹勢が弱まったり、根元から倒木することがあります。建物の近くにシラカバがある場合は根元をよくチェックしてみましょう。
ニセアカシア(広葉樹)
北米原産の外来種で、明治初期に渡来しました。成長が早く、河川敷などで多く繁茂し、在来のクルミやヤナギなどの生態を脅かしています。ハリエンジュとも言われ、多くはとげがあります。初夏に甘い芳香の花をつけます。根があまり張らず、傾斜地などでは根こそぎ倒れることがあります。
エノキ(広葉樹)
昔は一里塚に植えられました。国蝶オオムラサキの幼虫がこの葉を食べます。台風などにより倒木することは少ないです。